ブラック企業に勤めていた体験談

私がブラック企業に勤めていた体験談をお話しします。すでに転職して別の企業に就職しましたが、以前の企業はブラック企業と言っても差し支えなかったと思います。労務管理やサービス残業など多くの問題を抱えていた会社でした。

私がその会社に入社したのは2011年です。新卒で入社しました。当時はリーマンショックの影響で就職氷河期であり、内定が取れればどこへでも行くぞという気持で、ある中小企業に入社しました。その会社はメーカーの子会社が分離独立した中小企業でした。規模は100名程度の小さな会社でした。

その職場はIT系の機器開発をおこなっており、私も医療機器を開発するプロジェクトに参加しました。そのプロジェクトは非常に忙しく、月の残業時間は60時間を常に超えていました。しかし、実際に勤務表に記載する時間では定時退社していることになっていました。給料も勤務表に従って支払われるため、常にサービス残業をしているのと同じでした。誰かの指示で始まったわけではなかったようなのですが、会社全体がなんとなくそうしなければならないような雰囲気でした。

その後、ある社員が労務問題に強い弁護士相談し訴訟を起こし、サービス残業の実態が明らかになるとともに会社から社員への謝罪として寸志が支払われましたが、サービス残業で損をした金額には程遠く、多くの社員が会社を見放して去って行きました。私も同じく会社を去った身ですので、その後どうなったかは分かりませんが、会社としての体質がすぐに変わるとも思えないため、また同じような状況にあるのではないかと考えています。