身から出た錆とはわかっていますが

結婚して5年ほど経った頃でした。自宅に帰ると、玄関には私の靴と、趣味でやっているソフトボールのバットだけ置かれていました。もう見当はつきましたが、念のためリビングを見てみると、私のもの以外はすべてなくなり家具もほとんど残っていません。

思った以上にショックでした。
妻とは、交際期間も短いのになんとなく周りの雰囲気に押されて結婚し、すぐに子供ができましたが、営みとしては数えるほどしかありませんでした。

私の職場は仕事終わりの飲み会が常態化しており、その流れで徹夜マージャンや夜のお店に流れることもあり、自宅にはほとんどいた記憶がありません。

お金はきちんと入れていましたが、妻を女性としてみることもなく、朝方着替えに帰って顔を合わせると気まずく感じるぐらいの関係になっていました。

それでも、実際出ていかれるとやはりショックです。
結構な時間呆然とし、同時に自分がしてきたことを反省したのも覚えています。

そうしているうちに妻から電話があり、事実を告げられました。もうすでに交際している相手がいて、そこにいるとのことでした。
怒りも込み上げてきましたし、離婚の法律的には分がある立場でもありましたが、これまで自分がしてきたことを省みて踏みとどまることにしました。

結局、離婚届を素直に書きましたが、その日からずっと後悔しています。
もう今更できることはないですが、それでも離婚を避けるために何が出来たかをずっと考えてしまいます。
これは死ぬまで続くかもしれません。