仕事の押しつけや見えない圧力を受けた日々

私は大学を卒業してからずっと広告系の会社で契約社員の立場で営業をして働いていました。契約社員という立場だと、福利厚生や社会保険などの制度は利用できるものの、やはりどうしても全体的に正社員よりも弱い立場になるということを実感しながら日々働いていました。

私の勤務する会社では契約社員の場合は賞与もなく、ボーナスもありません。有給の日数も違います。もちろん、正社員の人たちは月収制なのに対し、私たち契約社員は時給制です。そのため必然的に月々の収入額も変わってきます。年収単位で見ればその差は大きく開きました。

しかし、私たち契約社員は基本的には「契約している内容の仕事のみ」を任されるわけですが、そのルールも有ってないようなものになってきていました。

もちろん、本来ならば正社員がすべきはずの契約外の仕事を頼まれる事も多々あり、無責任なことを押し付けられたりもします。もちろん、それにより上司に怒られたりすることも多々ありました。つまり、会社の都合の良い時だけ正社員と同じ扱いを受けました。私たちは契約社員という立場から、それには何も言えずただ従うしかないのです。

どんなに無理難題を押し付けられても賞与はもちろん、如何なる手当すらないというのが現状で不満が溜まってきていました。かつて、「私には責任が大きすぎてこの仕事はできません」と言ったこともありますが、「契約の分際で色々意見言えるわけ?」と部長に言われたことがあります。

これじゃただのパワハラです。それ以降も「契約社員の人たちは…」「社会保険を貰えているだけありがたいと思え」などと、差別的な発言をかなり受けていました。
今は契約している勤務地の仕事以外にも他府県の応援もすることになるかもと言われストレスは溜まり続けていく一方です。

同じ会社に勤めて、契約外の状況であるにもかかわらず、臨機応変に対応し、時には正社員と同じ、もしくはそれ以上の仕事を受け持ってこなしていくのにそこまで言われる筋合いがあるのでしょうか。労務問題に詳しい弁護士への相談も考えました。

私だって好きで契約社員という雇用形態で働いていたわけではありません。できれば正社員になりたいです。それなのにここまで言われると仕事をするモチベーションさえ下がってきてしまいました。

唯一の救いだったのは、同じチームで働いている先輩社員(正社員)の人が本当に可愛いがって面倒を見てくれることでした。しかもその人は正社員だろうが、契約社員だろうが、「同じ会社の同じチームで働く仲間」というフラットな目線で接してくれたので、心の支えになっていました。

そして、ある日、「契約社員」ということがどれだけ不利かを感じる出来事が起こりました。3月の年度末に向けて翌年度の経費削減を考え、同じ契約社員としてずっと仕事をしてきた同僚の契約が更新されないという出来事でした。会社のその「人権費削減」という方針の対象になるのは我々契約社員で、それに対して意見は言えない状態でした。

その時は私は契約を更新してもらえましたが、上司からは以前と変わらない接し方をされるため、退職をしました。
転職後は友人の誘いで友人の働く病院で医療事務の正社員として働いています。心身ともにストレスがなく、楽しく働けています。以前の仕事と比べると仕事環境が全く違います。本当に転職をしてよかったです。